生きているのは苦しいとかなんとか言うけれど、それは人間の気取りでね。
正直、生きているのはいいものだよ。
とても面白い。
生きることの大切さ。
死んでしまったらそれで終了。
生きていたら何か良いことはありますから。
日本の映画監督、脚本家、映画製作者。妻は元女優の矢口陽子。映画史の中で最も重要かつ影響力のある映画監督の一人であり、ダイナミックな映像表現とヒューマニズムに徹した作風で、『羅生門』『生きる』『七人の侍』など30本の監督作品を生み出した。映画監督として初めて文化勲章と国民栄誉賞に選ばれている。完璧主義とも呼ばれる黒澤は、妥協を許さない厳しい演出で知られる。俳優の演技はごく自然に見えるまでリハーサルを何度も何度も行い、徹底的に役になりきらせている(当時の映画界ではリハーサルは重視されなかったが、黒澤はデビュー作からリハーサルを入念に行った)。また、本読みの段階から衣装を着させることもある。黒澤は複数のカメラを同時に回し撮影するというマルチカム手法を頻繁に取り入れた。これは長い芝居を複数台のカメラで同時に回し、ワンシーン・ワンカットで撮影するという手法である。これにより役者、スタッフの緊張感を高めリアルで迫力ある映像に結びついていった。この技法は元々『七人の侍』で、雨中の合戦や水車小屋が焼けるシーンなど撮り直すことが難しいシーンを、何台かのカメラで一度に写すことから始まったもので、『生きものの記録』から本格的に導入した。